半導体製造工程

模倣による社会の理解 | 記事URL


半導体が作られる過程は、半導体ビジネスの現状を理解するための軸であり、半導体がどのようにして作られているかを理解しなければなりません。なぜなら、そのものでもあるからです。半導体の製造プロセスにおける工程数は400〜600もあり、それぞれに専用の装置やノウハウが必要です。その半導体の製造工程は大きく3つに分けられます。
1 設計工程
2 前工程
3 後工程
設計工程は、回路設計、パターン(レイアウト)設計、フォトマスク作成の3つに分かれています。回路設計では、半導体の中に作り込まれる回路を設計します。半導体(集積回路)の中にはトランジスタや抵抗器、コンデンサなど、たくさんの素子が配置された非常に複雑な回路が作られています。半導体は電気で動く頭脳ともいえるものです。そのため求められる機能や性能は多岐にわたり、それを実現するための回路設計は半導体の能力のみならず、半導体を利用する機器の性能に大きな影響を与えます。半導体の回路設計者はシミュレーションなどを繰り返しながら、最適な回路設計を行っていきます。また、半導体チップに組み込む回路の一部は「IP (Intellectual Property) コア」としてライセンス販売されており購入することが可能です。代表的なIPコアとしては、2016年にソフトバンクが買収したイギリスアームの「Armコア」があります。


パターン(レイアウト)設計は、設計した回路を半導体基板の上に配置する作業です。


効率よく並べないと、半導体の面積が大きくなリコストが上昇してしまうだけではなく、処理性能を高められなくなってしまいます。この作業もシミュレーションを繰り返しながら行い、最適化します。


次に、半導体の中に回路を作り込む際に必要なフォトマスクを作成します。半導体の回路は、光などを用いた転写によって成形していきます。転写をするために使うフォトマスクは多層構造からなる半導体内部の各層ごとに用意します。



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